航空券を発券する際に、燃油サーチャージを徴収されるのは当たり前のようになっていますが、昨今の原油価格の下落で2月からの燃油サーチャージの値下げが決定しています。
燃油サーチャージは航空会社によって異なりますが、日系航空会社であるJALとANAの場合は4ヶ月前のシンガポールケロシンのスポット価格の2カ月平均によって適用額を確定し、2カ月間固定します。つまり2月から3月の価格は、昨年の10-11月の平均価格で決まります。2014年10月～11月のシンガポールケロシン市況価格2カ月平均は、1バレルあたり99.07米ドルでした。いまの実勢価格と較べてかなり高いですね。
日本から欧州・北米線の燃油サーチャージ往復で比較してみます。
2015年1月まで 42,000円
2月-3月 28,000円
では次の期間である、4月から5月の価格はどうなるでしょうか。シンガポールケロシンの価格は、昨年の11月から12月にかけて急落して、現在は1バレル当たり60ドル台で取引されています。12月～1月の平均価格はまだわかりませんが、大きな価格変動がなかれば、2か月平均は70ドル台になりそう。
ということは欧州・北米線の燃油サーチャージは往復14,000円ということになります。さらに2-3月から下がりそうですね。
1月半ばにはシンガポールケロシンの価格が60ドルを割り込みました。しかし現在は62-63ドルあたりを遷移しています。このまま60ドル台で定着すれば、6月以降の燃油サーチャージはさらに安くなります。
再び欧州・北米線往復での比較です。
4月-5月 14,000円（70ドル台だとしたら）
6月-7月 7,000円（60ドル台だとしたら）
無料 （60ドル未満だとしたら）
これは劇的な下げとなりますね。この4か月前の価格を使うということで、このような下落傾向にある時には航空会社はかなりの暴利をむさぼっていると言えますね。そしてシンガポールケロシンの平均価格が60ドルを下回ると、燃油サーチャージはなくなります！もうちょっと安くなると、頭痛のタネだった燃油サーチャージそのものが消滅するのです。
日系航空会社の特典航空券を発券する際には、燃油サーチャージが別に請求されます。昨年、ANAの特典航空券でフランスに行った時も、燃油サーチャージだけで6万円程度支払いました。これが7000円や無料になれば、インパクトは大きいです。
とりあえず発券しておいて、往路のフライトの日程を変えたり、成田で予約していたものを羽田にキャンセル待ちしてOKが出た場合には、再発券となり、燃油サーチャージが再計算されます。6月以降にこのような再発券をすると大きなメリットがありそうです。（ちなみに第1区間以外の変更は、再発券となりませんのでご注意を）
